私がこの授業に参加したのは、当大学のツイッターを見たのがきっかけです。たまたま見かけたその記事には、私の恩師である松井康之先生のお名前があって、大変驚きました。
私と松井先生との関係は、今から10年前、私がまだ中学生だったとき、松井先生に理科の授業、そして野球部の顧問として指導をして頂いておりました。とても熱心に指導をして下さる先生で、優しく厳しく叱咤激励を何度も頂いたのを覚えています。
松井先生は、私の見てきた教育者の方々の中で、一番印象の強い、恩師のような先生です。 そんな松井先生の授業を10年ぶりに受けられるということで、とても楽しみに授業の参加を応募させて頂きました。
肱川町に位置する風の博物館に集合し、授業の説明を受けて自己紹介をしたら、さっそく野外授業がスタート。まずは鹿野川湖大橋でオシドリの観察。スコープや双眼鏡を用いての慣れない観察でしたが、倍率やピントを見よう見真似で操作して多数の野鳥を確認できたときは、感動しました。
公道から肉眼では確認ができない距離だけれども、人が生活する区域からさほど遠くない所で野鳥も生活をしているということは、ある意味思いがけない事実でした。
次に、鹿野川ダム下流の枕状溶岩を観察。億単位の歳月によって流れてきた溶岩がそこにありました。スケールの大きい肱川の歴史を、松井先生の解説を交えながら目にできたことは、大変価値があり、充実した2時間を過ごすことができました。
前日から天候には恵まれなかった大洲でしたが、授業当日はすっきりと晴れた天気となり、野外授業の楽しさを引き立たせるような環境でした。生まれ育った大洲という地ではありますが、そこには今まで知ることのなかったとても長い歴史があり、私たちが知らなければならない、伝えていかなければならない事実や知識がありました。
そして松井先生。当時から10年という年月が経った今でも、パワフルな授業姿勢でした。驚いたような、ほっと安心したような感覚です。お話を聞きながら、当時の授業と重なる光景が多く、懐かしく暖かい気持ちになりました。この授業のことを、同級生に自慢しようと思います。そのときには、次回の授業に誘うことを、ここに公言します。
【報告=久保博樹】