ミニシアターの楽しみ方vol.1と題して行われた今回の授業。時は夕刻、所はシネマルナティック。授業内容は映画観賞と、その後の映写室見学の2部構成。映画を観るだけでなく、その裏側を覗ける、となればこれは是非とも参加させていただこう、と、すぐに学生登録をした。
さて、ミニシアターの楽しみというなら、映画を観なくちゃ始まらない。ということで、まずは映画観賞。作品は「ル・アーヴルの靴みがき」。やはり、映画館で観る映画は、テレビで見るのとは一味も二味も違う。サイレンとともに照明が絞られていく瞬間のワクワクは、家ではなかなか真似できないものだ。港町ル・アーヴルの雰囲気が、銀幕の向うから匂いたつようだ。
さて、面白い映画ほど時間が短かく感じられるもので、あっというまの90分が過ぎ、つづいてロビーにてフィルムの基本を教わる。
フィルムが映画館にやって来るときは、分割された状態でやってくる。一巻20分ほどに分割と云うことだから、120分の作品だと六巻になるわけだ。そうして送られて来たフィルムを、シネマルナティックでは一本に繋げて上映する。業務用のホッチキスのような道具にフィルムをセットして、テープを繋ぎ目に貼り、ガシャン、とやると、横にはみでた余分のテープは切りとられ、同時にしっかりと圧着されている。そうして繋げたフィルムは何処へ行く?そう、映写室だ。虹の根本には宝が埋まっているというが、映画の光の根本は、どうなっているのか。否が応にも期待が高まる。
それでは、普段は這入ることのできない階上の映写室へ。六畳ほどの室に、映写機が二台。室の半分以上は映写機が占める空間。大きな映写機には、歯車やらレンズやらが沢山についている。
複雑だな、と思って見ていると、誰かフィルムのセットをしてみませんか、と仰る。これは是非ともやらせていただこう、と志願したのだが・・・見た目通りといおうか、けっこう難しく、一回見ただけでは、なにがなにやら・・・。結局、きちんとセットできず。申し訳ない気分になる。しかし、これからは、違った目で映画を観ることができそうだ。
あっという間の様に思っていたが、外はすっかり暗くなり、商店街のにぎわいもどこへやら。とても楽しい授業だった。今回は"vol.1"ということで、vol.2、vol.3と続いて行くような野望(?)がおありだそうで、この先も楽しみである。最後となりましたが、皆様ありがとうございました。
【報告:林】