無茶々園は、環境破壊を伴わず、健康で安全な食べ物の生産を通して、真のエコロジカルライフを求め、町づくりを目指す運動団体です。出来るだけ農薬や化学肥料に頼らないでみかん作りをしていくことを目的に、柑橘の名産地、愛媛県明浜町で1974年に3人の青年によって立ち上げられた「無茶々園」。“無農薬・無化学肥料栽培なんて無茶かもしれないが、無茶苦茶に頑張ってみよう”という意味を含めて命名されました。農業を主軸として「集落や町全体で気持ちよく暮らせる田舎を作りたい」というのがスタートの大きな動機だったといいます。現在では60軒以上の農家が無茶々園の柑橘作りを行っています。
無茶々園が、目指す考えに地域内でのF(食糧)、E(エネルギー)、C(福祉)W(仕事)の自給があります。高齢化が進むこの明浜の地で真の意味で豊かに暮らしていく上で、これらの自給による自立したまちづくりを目指しています。
そのためには、しっかりとしたみかんづくり、品質の向上と生産の安定が欠かせません。みかん栽培には収穫だけでなく1年を通して様々な仕事があります。夏の間は草刈と、実を間引く『摘果』が重要な仕事となります。どれだけ手間をかけたかが、おいしいみかんにつながっていきます。
明浜のみかんは三つの太陽に恵まれているといわれています。太陽の光に、海からの照り返し、そして段々畑の白い石垣柄の反射。まんべんなく光が当たり、味の濃いみかんが育ちます。一方で農作業を行うには厳しい場所でもあります。急峻な山を切り拓き作られた段々畑は、立つのもやっとな場所も多く、三つの太陽は作業者にも降り注ぎ、夏の農作業は過酷なものとなります。
みかんがどのような場所で、どのように作られているかを体験していただき、無茶々園が明浜の地でみかんを作り暮らしていく想いを感じていただきたいと思います。【参加費1,000円/人、大人子供同額】