ひさしぶりにイヨココロザシ大学の講座を受けさせていただきました。 私の気になっている”お米”についての講義でした。
日本人の主食であるお米。2500年以上前から栽培されており、私たちの文化に深く根付いています。日本らしい風景とは田園風景でもあると思います。
しかしながら、パンの消費額がお米より上回り、昨今の低糖質ブームもあってお米には逆風の時代。さらに農家は高齢化。日本の米作りはどうなってしまうのだろうと
危惧しています。で すので、なるべくお米を食べるようにしていますし、米粉100%のパン作りも一般に広がればいいなと願っています。
講師は西条でお米の自然栽培をしていらっしゃる首藤さん。コメ作り農家12代目とのことですが、ご本人は就農5年目の若手農家さんです。慣行農業をする方の多い西条での自然農法は大変なことと思いますが、熱い思いとそれを伝える力をお持ちでした。
講義の中で衝撃的だったのが、水の都と言われる西条の地下水の硝酸態窒素の値が高く、いずれは飲料に適さなくなるかもしれないとのデータでした。
化学肥料を大量に使う慣行農法で植物に取り込まれずに残った窒素が土に溜まり、地下に浸み込み、水を汚しているのだそうです。 なんということでしょうか。
環境を守るためにも自然農法を広げていきたいとおっしゃる首藤さんは2018年には圃場を5ヘクタールに伸ばし、いずれは自然栽培面積日本一を目指しているとのことです。
首藤さんが栽培なさっているお米は、いせひかり、よんぱち、はつしも、と普段は見かけない珍しい品種です。はつしもを買わせていただきましたが、粒が大きく、味はあっさり、おかずの味を引き立てます。甘酒にしてもおいしかったです。
大豆トラスト西条、という活動もされています。安心安全な地元産の大豆作りを応援しませんか、というものです。大豆の自給率は6%、日本の伝統調味料や食材は大豆から作られているものが多いのに、原料はほとんど外国に頼っているというのはおかしなものです。
外国では遺伝子組み換え大豆が多く、このような大豆を食べても将来世代まで安全なのかわかりません。私たちは多少高くても、将来の自らの健康のために心ある地元農家さんを買い支え、農業を応援してゆくべきなのだと思います。
【授業レポート:大塚美和】