梅雨の合間をぬって、七折小梅の授業はスタートしました。
参加前、正直梅干しの漬け方すら知らなかった私。
量販店で買った梅漬けの瓶だけを持って、勇んで参加です。
まず、ななおれ梅組合の方に七折梅の歴史や現在の生産の苦労を
教えていただきました。話の中、某産地との産地間競争の話が心に残りました。
最近の減塩ブームのみに流されない七折小梅の誇りを、そこに伺い知ることが
できました。
「減塩により、本当の梅干しの持っているうまみ(栄養)が削ぎ落とされてしまう。」
この言葉には、丹精込めて梅をつくりあげた生産農家の梅への愛情が集約されていると
思いました。
しかしながら、何も知らない消費者の減塩ブームとのジレンマ。
胸のつまる思いがしました。
そんな話の後、梅干し本来のうまみ(栄養)を余すところなく、詰め込んでいく従来の
梅干しづくりがスタートしました。
青いダイヤと称される七折小梅。何と今年の収穫量は、雹などの影響で、
例年の3分の1。空前の大不作。それにもかかわらず、私たちの授業のために、
分けていただき、感謝感謝です。いっそう七折小梅一粒一粒への思いが強まりました。
今日の授業では、梅の塩漬けまでを行いました。
1.水洗い、2.計量、3.塩漬けです。
これだけでは、梅干しはできませんが???。この行程すら、知らなかった私。
食品は、買うよりまず、作らなきゃいけないなと思いました。
この後の行程は家庭に帰り、いただいたレシピをもとに実践です。
生産農家の苦労を無駄にしないためにも???。
授業報告1:MW
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七折小梅の梅干し作りに参加して
普段、我が家の食卓に並ぶことのない梅干し。
「作ってみたい」と言い出したのは、意外にも梅干しなんて今まで殆ど口にしたこと
ない子供たちでした。
七折に着いてすぐ作れると思いきやそこは「大学」。
まずは七折地区の梅栽培の歴史を学びました。
この地区では古くから営利目的で梅が作られていましたが、需要の減少、
他の作物への移行などにより、梅作りはわずかしか行われなくなったそうです。
そんな中、七折小梅と呼ばれていた独特の品種が、「青いダイヤ」ともてはやされる
ようになり、量産・技術の向上のため「七折梅生産出荷組合」が結成され、
現在の梅の栽培につながっているとか。
しかし、栽培する方々の高齢化により後継者不足が懸念されているそうです。
梅まつりなどイベントを行い、広く知れ渡るようになった七折の梅。
これからも続いていくといいなと思いました。
そして、待ちに待った梅干し作り。使う素材についても教えてもらいました。
梅の実は、完熟したものを一つ一つ手摘みしたもの。
今年は不作で収穫量が例年の3分の1だそうです。
そんな貴重な梅を、各家庭1キログラムも用意して頂きました。
塩は色んなものを試してみて、長崎・五島の海塩が、七折小梅に一番合うことを
探し当てたそうです。それを150グラム。
各自持ってきた瓶に、洗って乾かした梅と塩を入れて、本日の作業は終了。
その後、水が上がってきたら土用干しをし、広田地区で無農薬で作られた
もみじそと一緒に瓶に戻して、漬け込めば完成するそうです。
「どの素材も素晴らしいものだから、それらから出来る梅干しの品質は日本一と
いっても過言ではない」と組合の方が仰っていました。
出来上がりが本当に楽しみです。
近年、市場には「減塩」とうたわれた梅干しや、はちみつやかつお節などで
食べやすいように味付けされた梅干しが多く出回っています。
けれど、塩を抜いた梅干しは、いいものであるはずのクエン酸やリンゴ酸が流され、
消費期限も短くなっているものも少なくないとか。
七折小梅で作った梅干しは、昔ながらの酸っぱいもの、健康食品としての価値もあり、
素材の品質も高いものです。
あれから3日。毎朝、梅干しをチェックしては「だいぶお水が出てきた」と
嬉しそうな子供たち。
自分たちで作った梅干しが出来たら、日の丸弁当にして食べるのを
楽しみにしています。
七折梅生産出荷組合のみなさま、貴重な梅をありがとうございました!
授業報告2:KI