西条の「天狗黒茶」を飲んだことありますか?
お茶の種類は大きく分けると発酵させないいわゆる「緑茶」と、
「発酵茶」に分けられます。
発酵茶の中でもウーロン茶や紅茶などは前発酵茶とよばれていますが
それに対して「成熟した葉」を「2回発酵させる」後発酵茶というものが
あります。
現在全国で4カ所ほどでしか作られていない珍しいお茶で、
富山の黒茶(バタバタ茶)、徳島の阿波晩茶、高知の碁石茶、
それと西条の「天狗黒茶」しかないそうです。
それは独特な製法で個性的な味と香り。
効能も緑茶とは違いますが、最大の特徴は「保存がきく」。
西条市小松町石鎚地区に古くから伝わる「石鎚黒茶」というものが
ありますが、今では生産者がただ1人になってしまい、小松町の生活研究グループ「さつき会」が技術を継承し商品化したものが天狗黒茶です。
継承とはいっても初めはなかなか巧くいかず大変苦労されたそうで、その昔先人が苦労の末に開発したものだということがよく伝わります。
そのさつき会も高齢化で事業継続が困難になり、今は障害者事業所「ピース」と、今回講師になって頂く丹原の農家の山之内さんがさつき会を支えて天狗黒茶を作り続けています。
瀬戸内山間部で生まれ、継承困難で少ない生産量...まさに「まぼろし」ですね。
毎年7月の第一木曜から始まる黒茶製造の初日。この日を今回授業化させて頂けることになりました。この奥深いお茶について学び、製造工程の一部を体験します。
作業の後は天狗黒茶で一息。
すこし酸っぱくて病みつきになる天狗黒茶。
授業から帰ったら希少な黒茶を絶滅から救う為、周りの人に伝える「黒茶伝道師」になっていただけたらと思います!