『四国西予ジオパーク応援隊』に参加して 【北部宇和海エリア〜三瓶〜 午前・午後】
地域の素晴らしさを学び、地域活性化に役に立てるのではないかと「四国西予ジオパーク」ガイド養成講座に参加することになりました(同じような方もいて定員あふれる希望者だった)。
この日、午前中は集まるとすぐに3台のマイクロバスで「さざえが岳」に向かいました。「さざえが岳」は三瓶地区にそびえる標高360mの岩山でチャートという硬い岩石からできているそうだ。
マイクロバスが急こう配の道を右に左にとゆっくり登って行くにつれ、斜面を旨く利用した住宅が現れてきました。そこまで来ると視界が急に開け八幡浜が足元に眺められました。この集落に立派な神社があり、後で聞くと狩浜の神社を建て替える時、元の建材をもってきて建てたそうです。
さらに、マイクロバスは登って頂上への登り口に到着しました。そこには、前回も来てもらった水本先生と地元の菊池先生が待っておられました。
水本先生から生物の死骸が重なって出来たチャート層の「さざえが岳」でよく見られる植物、希少な植物、減ってきた植物などを教えて頂きながら頂上に登って行きました。
頂上に出てびっくり!三瓶、八幡浜、佐田岬半島、宇和海、瀬戸内海、・・・全てが眺められる景観に感動しました。頂上部は50m2くらいはあるでしょうか、石鎚山の祠と関係する立派な祠も祭ってあります。
地元の菊池さんから、周辺にある多数の祠や仏像の話をうかがい、地域の皆さんが毎年行っている祭礼や周辺の中学生なども峠を越えてやってきたことなど風習や歴史、文化を知り、「さざえが岳」はこの地方の山岳信仰の霊場の中心だと分かりました。
菊池さんの先祖は熊本の菊池一族で、菊池一族は足利尊氏が都落ちし九州で再起を図っている時の足利軍と戦って敗れ、海を渡り「さざえが岳」山中に落ち延びた末裔だそうで、歴代の墓が今もあるそうです。そのような話も、不思議に感じませんでした。
ちなみに、「さざえが岳」の北側は直立した50mの絶壁で、愛媛県を代表するロッククライミングのトレーニング場になっているそうです。
午後は地殻変動で垂直な岩壁になった須崎海岸でガイドの現地実習を体験しました。5つのグループに分かれ、それぞれのグループで地形や地層、暮しや言い伝えなど学んだこと、感じたことを出し合い整理し、来た人たちに楽しんでもらうガイドのポイントをまとめました。
準備万端。勇んで現地実習に出かけましたが、まとめた話が出てこない、説明ポイントを通過してしまったことに気づく、歩く速さも定まらず・・・と、ガイドの難しさを実感しました。自然と人々の暮らしを旅行者に正確に伝え楽しんでもらうには、繰り返し現地に出かけて練習しなければならないと感じました。
準備やお世話をいただいたジオパーク推進室の皆さん、水本様、菊池様、山田様、参加の皆さん有難うございました。
【参加者】