愛媛には手漉き和紙がいくつか残っていますが、四国中央市にもあるそうです。そういえば、四国中央市は日本一の紙産業のまち。この授業の先生は同市の「紙のまち資料館」の元館長・谷さんでした。
まずは紙についてのお話を聞きました。紙のルーツが中国にあるのは知っていましたが、人間と紙との関係をひもとくと、「書く(記録媒体として)」「包む」「拭く」という紙の3つの役割があったそうです。他にも、麻の繊維は紙としての役割の前に「衣服」になっていて、私たちの生活に植物(繊維)が欠かせないものであったというお話がありました。
また、野菜の繊維で作った紙も見せていただき、「これ何でできているかわかりますか?」というクイズも。答えはキュウリやニンジンなどだったのですが、これにはびっくりでした。植物はなんでも紙になるんですね!
最後に、布は縦糸と横糸が交差しているのでリサイクルするのは難しいけれど(リユースはできる)、紙は短い繊維が層になっているだけなので、水に溶かせば何度でも紙として再生できる。エコロジーな素材であり、生物の環境保全にもつながるという話があり、紙について見直す機会をいただきました。
後半は、マニラ麻を材料にハガキサイズの紙漉きを体験しました。初めての体験でしたが、世界に1枚のハガキ。しばらくは出さずに飾っておこうと思います。貴重なお話と体験をありがとうございました。
(報告=MM)