今回は、ただ単純に「チーズが好き」というだけで即、授業参加に登録しました。とは言っても、どこどこのチーズが好きとかのこだわりはなくて、スーパーに売ってる普通のチーズや、チーズ系のスウィーツが好きだったり・・・の程度です。でも、チーズ好きにはたまらない企画で、当日はすごく楽しみでした。
見学といっても、少しだけかなーなんて思ってたら、とんでもない。工程を最初から最後まで、見せていただけるという貴重な体験でした。この日の講師は四国乳業(らくれん)の鈴永先生。すごくチーズへの愛情があり、チーズの話をされる時は本当に嬉しそうでした。
野村町が酪農が盛んであるなど、全く予備知識もなかったので初めて聞くことばかり。「えー」、「すごーい」、「わー」など、感嘆しっぱなしでした。
「素焼きの鉢に牛乳を入れてそこらへんの森を歩くと、森の中の酵母によって牛乳が発酵してくることがあります」という素敵なお話も聞けて、ファンタジーな気分になりました。いわゆる「馬乳酒」と同じ作用ですが、この酵母を発見できると、日本発のチーズができるということです。
この工房では、カマンベールタイプのチーズを仕込んでおられましたが、牛乳に酵素を入れた後、初期凝固をさせる液体(牛の第四胃にある液と同様のものだそうです)を入れたあと、やわらかいプリンのような状態になったら、丸い型に入れて、自然の重みで水分(ホエー)を抜いていきます。
らくれんでは、これらすべてを時計とにらめっこして行い、データをとりながらよりよいチーズ作りを行っているそうです。待ち時間の長いチーズ作りを毎日できるのは、本当にチーズへの愛情があってこそなんでしょうね。
途中、レストランでのチーズ試食と昼食をはさんで、最後は近くの酪農家さんへの見学。チーズ工房を見学し、美味しくいただいたあとだったので、もう、まさに「牛さんありがとう」って感じでした。あんなに沢山の牛を見るのも初めてで興奮しましたが、牛も沢山の人間にビックリしたかもしれませんね。
チーズ職人さんも、酪農家さんも、チーズや牛に対する情熱が伝わってきて、いい時間を体験できました。昔に比べて、牛乳の消費も少なくなってきたと聞きますが、これからもますますよいチーズを作っていただけるように、牛乳を飲んで、チーズを食べて、我々も少しでもできることをしていきたいと思いました。
また、次回のチーズの企画があれば参加したいと思います。貴重な体験をさせていただきました。ありがとうございます。(報告=山岡眞弓)