西条市の千町(せんじょう)。
モノクロの写真は昭和37年の写真です。
山の中に開けた、目を見張るばかりの広大な棚田。国道から山を見上げたときに見えるそれはまさに「天界の村」の様です。
その昔、天正の陣(1585年)で土佐から支援にきた伊藤近江守祐晴が千町に住みつき、代々開拓した段々式の石積みの水田。「千町といわれるまで耕して 谷の向こうに人家みゆ」という歌が地名の由来と言われています。近くには彼を祭った「近江神社」や、享保の飢饉のとき千町地区だけは雑穀類に恵まれ飢えることなく神のご加護と尊ばれその頃からの祭礼で獅子舞が行なわれる高智神社などがあります。
そんな歴史ある千町の棚田で暮らす山内さんと、千町での暮らしや先人の知恵である水抜き井戸や石積みのお話伺いながら散策します。
昨今、人の流出や高齢化などで棚田はあちこちで人の手が入らなくなってきました。そんな耕作放棄地を「NPO法人 西条加茂蕎麦くらぶ」のみなさんは、開墾してそばづくり体験や自然観察会などをしながら450年の歴史ある石積み棚田の再生と自然環境保全活動をしたり、棚田で作った蕎麦を使ってそば打ちイベントで地域活性化活動などをされています。
西条加茂蕎麦くらぶのみなさんと一緒に、
歴史に思いを馳せながら、
春そばの花畑を眺めながら、
もしあったらタケノコの掘り方を教わりながら、
広大な棚田、
千町の地を歩いてみませんか?