いよココロザシ大学に初参加です。昨今、自然や環境問題について社会全体が考えるようになったとは言え、私たち人間は、自然から恩恵を受け生かされていることに感謝する意識がなかったり、先人が築いた文化や習慣を知らないままで過ごしているように思います。便利すぎる日常生活の中では感じられないことをこの大学では教えてくれる、そう思いました。
茶道のお点前の中に「炭点前」があります。炭を愛でる素敵なセレモニーなのですが、炭がお茶事で主役になり得ること、そんな茶道炭の奥深い背景を知りたくなりました。また、内子町が日本一の茶道炭の産地だということも知り、このチャンスを逃すまいと参加しました。
午前の授業を受けて、午後の授業はその内子炭を使っての炭火バーベキュー。あいにくの冷たい雨ではありましたが、逆に炭のぬくもりとあたたかさを肌で感じることができました。
食材はすべて地元のもの。キャベツ、玉ねぎ、ニンジン、ブロッコリー、肱川豚、内子からりのソーセージ。また、おにぎりや大洲で評判という塩パンまでご用意くださり、ほとんどの食材を炭火で焼きました。炭はじわりじわりと食材を優しく焼き、ご一緒した皆さんと会話を弾ませながら、焼きあがるまでの時間をゆっくり楽しむことも、炭が私たちにくれた贅沢なのかなあと思います。
炭はガスとは異なり、炭素のみでできているため、ガスの炎では得られない、カリッと香ばしい焼き上がりになります。食材の美味しさを最大限に引き立てる焼き方なのだなあと感じました。最近、イノシシが畑を荒らし問題になっていますが、その猪肉のハムもご馳走になりました。臭みが全くなく非常に美味で、せっかくの命を美味しく頂戴する方法として、商品化が十分可能だと思いました。
また、内子の醍醐チーズも頂き、あまりの美味しさに帰り道、内子からりに寄って買い求めたくらいです。内子炭を通じて、内子の魅力を一層感じた実りある授業を運営くださり、ありがとうございました。
(報告=若林牧子)