「愛顔の食卓」7回目の授業は、いかだ屋さんです。
宇和海は、真鯛、ハマチをはじめとする養殖魚はもちろん、歴史ある真珠の生産地として知られており、質も量もともに
日本有数のもの。真珠養殖は愛媛を代表する重要な産業のひとつです。
真珠貝養殖で、太りの悪いものや生命力の弱い貝を廃棄する際の費用が莫大であることをずっと懸念してきました。
そこで注目したのが真珠を取り出した後に残る貝柱。実はあこや貝の貝柱のおいしさは、地元では誰もが知るところでした。
この貝柱に付加価値をつけられないかと考えたのだそう。
母貝を廃棄しないで食べてもられえば費用は軽減するし、上手くいけばプラスに生まれ変わるかもしれない。
そこで海上に浮かぶいかだの上で料理を食べることが出来るお店「いかだ屋」をオープンさせました。
当初から真珠母貝の貝柱をメニュー化し、大変好評を博していたことも追い風となり、本格的に食用としてのあこや貝の
養殖に着手することになりました。
数年前から高級珍味食材として注目を浴び、雑誌などでも取り上げられるようになったことで、にわかに「真珠貝の貝柱」の
知名度が上がってきました。
貝柱を料理で提供するだけでなく、様々な加工に挑戦しはじめたました。取り出す際に小さく割れた貝柱を半乾きに
一夜干ししたものや、濃厚な茹で汁を出汁として再利用するための加工も。地元の水産高校と連携し、貝柱の形を活かした
ハート型のせんべいやカレーなど次々と商品を開発しました。
残った貝殻は粉砕して地元の特産である地鶏の餌として利用するなど、地域の力を利用して地域に還元し、より強く育てて
いける形を模索しています。
真珠貝養殖、貝柱の加工品開発など、生産者からこれまでの経緯を試食をしながら聞いてみませんか。
ご参加ください。