昨年6月に東京からUターンで戻ったばかりで、愛媛の良さを発掘中です。まずはおいしいみかんに遭遇したいと、あれこれ買ってはみるもののなかなかお気に入りに出会えず、思案中にこの授業を発見。早起きして松山から参加させていただきました。
会場が「みかん研究所・春季公開セミナー」だったため、まわりを見渡すとみかん農家さんがほとんどで、どうしたものかと躊躇したのも束の間、大胆な剪定方法に興味津々で真ん前を陣取り、その後の30種類ものメジャー級みかんの試食会は、生存競争にはじかれながら堪能させていただきました。「どれが美味しかった?」と質問されましたが、答えは惑わず「どれも!」うれしい美味しさでした。
それでも一つ選ぶとするならば「姫小春」。黄色い手のひらに収まるくらいの可愛らしさに魅せられました。まだ食べるには早いのでは?とためらわせる愛らしさ、爽やかな甘い香が個性的で、ジュースにするとその甘さは強調され、そのままいただくと香りが華やかにはじけます。
午後はみかん研究所の研究員の方による大変丁寧なレクチャーでした。気の遠くなるような新種開発の行程は、1000種類のトライでやっと第一次選抜、様々なテスト行程の第二次選抜を経て、これぞと言える新種を農家さんに紹介して認めてもらい、それから栽培!なんと、15年はかかるそうです。一房、一房、ありがたくいただかねばと思った次第です。
急斜面のみかん畑を眺めながら、農家さんのご苦労話を聞きながら、興味を持つ若者が少しずつ増えてはいるものの、やはり後継者不足は否めないようです。えひめの偉いみかんたち、強くたくましくいつまでも!と願った授業でした。最後に、コーディネーターの皆様の暖かいおもてなし、本当にありがとうございました。(報告=岩本たき)