西予市野村町のチーズ工房の中で、牛乳のお話やチーズの製造方法の説明を受けながら、実際にモッツァレラチーズを作るすばらしい体験をすることができました。
製造の過程でレンネット(凝乳酵素)を入れてしばらくすると、豆腐のように柔らかくなったチーズの元(カード)にさわらせていただきましたが、その感触を今でも忘れることができません。また、暖かいミルクの香りのなか、四国乳業の鈴永先生、ほわいとファームの大森先生からチーズ製造にかける熱い思いを聞き、ますますチーズに対する関心が深まりました。
ほわいとファーム(レストラン)での昼食後、水分(ホエー)の抜けたモッツァレラチーズをお餅のように練ったり伸ばしたりと、慣れない作業に戸惑いながらも「マイチーズ」を作ることができました。
翌日、自宅でそのチーズを味わいながら、原料となる牛乳はもちろん、牛乳からチーズに変身するために必要な乳酸菌や酵母について思いをはせました。授業で「生物多様性」という言葉を聞き、私たちの食べ物がいろんな生きものや自然の恵みで届けられていることに、改めて気づいたような気がします。
また、モッツァレラチーズは1日で作られますが、工房には3ヶ月以上熟成させるチーズも試作されており、野村町の森の中で静かに眠るチーズたちが、どのように成長するのか楽しみです。
私はチーズに興味があり、これまではフランスをはじめ県外のチーズばかりに目が向いていました。県内でもチーズ作りに情熱を持って取り組まれていることを知り、身近な友人にも紹介したいと思います。(報告=奥村由美)