講座紹介文の「紙の多様性」、「泉貨紙」という聞き慣れない言葉に、「何だろう?」と思って参加しました。
紙はセルロースでできていて、「この中でセルロースを消化できるものは?」のクイズに、「カビとか細菌?」と思ったけど、「ヤギって紙食べる?」と、子供と相談して「ヤギ」にしました。答えは、ヤギのおなかの中に細菌が『共生』していて、「細菌」がセルロースを分解するということでした。
日本にその土地土地の名前の付いた固有の和紙があって、なんとなく多そうだとは思っていたけれど、200種類あるというのは今回初めて知りました。材料の配分、漉き方で変わってくるし、日本の『里山』には『境界相』が多く、水が多い、山が低い、すぐ水が出てくるという自然が紙のたくさんの種類を生みだしたと、スライドを使ったお話はわかりやすかったです。
大正時代がいちばん和紙の生産が盛んな時期で、1位高知、2位愛媛、3位静岡というのも初めて聞きましたが、「高知、愛媛、徳島はコウゾ、ミツマタの産地」と聞いてそういえばと納得しました。
紙のサンプルくらべでは、A3のサイズが工業紙1円、泉貨紙100円、柿渋紙500円でした。引っ張ってみて、和紙は「ぬれたら破れるけれど、乾いている限り破れない」のも実感しました。そのあと、柿渋紙を折って組み合わせて、くす玉みたいなドングリカプセルを作りました。
「泉貨紙」はコウゾでできた2枚重ねの丈夫な和紙でした。「柿渋」の説明文からは番傘をイメージしていたので、見せてもらった皿?お盆?箱?も軽くて意外でした。
今回参加して、自分たちが住んでいる日本が『里山』で、『里山』の恵みで日本の文化が生まれていること、そして近くに結構名産品があることを改めて見直すよい機会となりました。(報告=青木佐知子)