私は、ゴールデンウィークで大学が休みだった期間を地元愛媛で過ごそうと考えてい
る時に、茶摘み体験の授業のことを母親から聞きました。その時は茶摘みを一度体験してみたいと思っており、「行ってみたいー!」と思いつきでつぶやいたら、母親の友人が参加の手続きをしてくれて飛び入りという形で参加することができました。
西条市千町を訪れるのは初めてで、山や湧き水、広大な棚田の景色やそこにある作物(ビワや稲やわさび)を見て感動していました。蓮華畑もとてもきれいでした。
午前中にそこで茶摘みをしました。新茶として摘める葉っぱはつるつるした手触りをしていて柔らかく、色は黄色っぽい黄緑をしていました。先端以外は固い葉っ
ぱなので、初心者の私でも違いが見分けられました。茶摘みができる葉っぱと通常の葉を見分けるのはすごく難しいのだと思ってい
たので、思いのほか簡単だったことにほっとしました。講師をしてくださった藤原昌寛さんが茶摘みの仕方をしっかりレクチャーしてくれました。茶を摘んだあと焚き火で茶葉を蒸しました。
蒸した茶葉はこの後、木のまな板の上で2、3回に分けて揉みほぐしました。手が茶葉からしみ出る水分で濡れ
て、にちゃにちゃになりました。においを嗅いでみると、お茶の匂いが!!この時に出るエキスがすごく美味しいのだと先生が熱弁してくださいました。揉みほ
ぐした茶葉は2〜3時間の間、紙の上で日にさらして乾燥させました。
昼食は加茂そばクラブの方が用意してくれました。自然の食材を使った色鮮やかで心あたたまる料理でした。羽釜で炊いたご飯もありました。一つ一つの食材がやさし
い味つけでとってもおいしかったです。昼食後に加茂そばクラブの方がお茶を振る舞ってくださったことも忘れられません。
午後からは、周りで見つ
けた花を写真におさめながら、自然散策を行いました。道端で見つけた木いちごは食べてみたけど味がしませんでした。西条市は水の都。湧き水が
山のあちこちにあります。千町が自然に愛されていることがよく分かりました。普段は訪れないような自然にあふれた土地でのこの体験はほんとうに貴重な
ものでした。夕方時の棚田の景色は水面が夕空を反射してとてもきれいでした。こんなにいいところなのに、いずれは人の手が入らなくなって寂れてしまうのは
とても勿体ないと思いました。このような活動が今後増えて、そうした土地が守ら
れていくのであればとてもいいなと思いました。