今回の授業に参加された生徒の皆さんは、少人数ながらも個性的でユニークな方々ばかりでした。そして、愛媛サポートクラブ代表の和泉逸平先生の授業は、愛媛ＦＣを通してさらに愛媛を元気にしたい！という熱い思いに溢れていました。

　嬉しかったのは、「一平くん」のお話も聞けたこと。こんなに素敵なキャラクターなのに、愛媛県民に知らない人が多いことを常々残念に思っていました。ちょっと意地悪で怠け者で図々しい、という従来の着ぐるみキャラクターにあるまじき性格で愛される一平くんは革命的だと私は思うのですが…。




　印象に残ったのは、東京における「愛媛」というキーワードに可能性を感じ、東京を拠点に活動されていることです。団体名に敢えて「サッカー」というワードを入れていないという点も興味深かったです。
　また、いつも当然のように試合前に楽しんでいた物産展が、愛媛ＦＣ発祥の取り組みであることにも驚きました。ホームのみならずアウェイでも愛媛の物産展を開き、さらに対戦相手の出店も歓迎しています。自分の町を盛り上げ、かつ相手の町にも敬意を払う。この素晴らしい取り組みを認知している愛媛県民がどれほどいるのでしょう。



　そもそも、せっかく地元のサッカーチームがＪ２に昇格してがんばっているのに、サッカーには興味がないからと素通りしてしまっている人が多いと思います。地元が好き、地元を盛り上げたい、という思いから愛媛ＦＣにもっと関心をもってみてもいいのでは、とまだまだ愛媛愛が薄い県外出身者である私は思うのです。

　今まで一つの面しか見えていなかった愛媛ＦＣの裏に、たくさんの人の繋がりを垣間見ることができ、一気に扉が開けた時間でした。Ｊ１昇格に向け、スタジアムの設備や交通の利便性、集客率など厳しい問題がありますが、昇格の先にはもっと新しい愛媛に出会えるのではないかと期待せずにはいられません。



　講義の後、みんなで観戦した愛媛ＦＣ対東京ＦＣの試合は０対５という残念な結果に終わりましたが、ニンジニアスタジアムのピッチに入ることもでき、貴重な体験になりました。どうもありがとうございました。

【報告：石坂奈央子】