説明不要。
4週間にわたり「ロケハン」のイロハを紹介する機会をいただきました。「ロケハン」を単に「ロケ(撮影地)探し」と割り切ることができますが、せっかくだったら「地域の宝探し」と位置づけて探しましょう!と言い続けています。すると普段は気にもとめなかった光景や景色が魅力的に見えてくるから不思議です。
そして、目が肥え次の段階を希望する方は「上級編」としてお題があります。それは「説明不要の愛媛(もしくは地域)」です。「がんばっていきまっしょい(TV版)」の第一回の放送で映し出された光景は広がる水平線上に浮かぶ島々でした。そう、瀬戸内海であり太平洋でも日本海でも表現できない風景でした。
また、主人公が遅刻しそうになりオレンジ色の路面電車と直線ダッシュをするシーンがありますが、「ここは◯◯◯」という説明や紹介は入りません。画面をみれば「地方」と分かるし、松山を少しでも知っている人がいれば「あれっ!松山?」と思うでしょう。ここでテロップのような説明文章を入れてしまうようなロケ地であれば、訴求力(パンチ)が足りないということです。
「しまなみ海道」は愛媛を代表する場所です。島々を結ぶ11の橋は美しく「THE えひめ」の代表格。そして「みかん」も同じです。でも、もともと「撮影用」ではありません。説明不要の愛媛とは撮影用に意図して作られたものではなく、地域と密着した欠かせないモノということができます。そして、それらは遠くではなく意外と身近にあるということも忘れずに。