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オリジナルVS原作

日本映画製作者連盟によると、2014年の邦画興行成績ベスト10は、1位が「永遠の0(87.6億円)ロケ地:茨城県、静岡県など」。第2位は「STAND BY ME ドラえもん(83.8億円)」第3位が「るろうに剣心京都大火編(52.2億円)ロケ地:京都府、鳥取県など」。1位と2位の監督は山崎貴氏です。ベスト10の中でフィルム・コミッション(FC)が撮影した作品は計4本。残り6本は?と言うと「アニメ」でした。ちなみに2013年の1位は「風立ちぬ(120.2億円)」、FC支援作品数は4本、残り6本はアニメでした。*今年と同じ。

そして更に驚くのが「原作」の多さ。2014年のベスト10にオリジナル作品はありません。そして、ネット情報ですが2015年上半期興行収入を見ても「妖怪ウォッチ」「名探偵コナン」「ドラえもん」「ドラゴンボールZ」「暗殺教室」「ストロボ・エッジ」「寄生獣」「NARUTO」「クレヨンしんちゃん」「アオハライド」と続きます。

原作のある作品を映画化する主な理由は「提供者、鑑賞者共に安心できるから」です。原作があることで一定数のファンや既読者がおり、興行収入を一定数読めるから。リスク回避ともいえます。オリジナル作品ですと、映画が公開されないと興行収入も内容や感想も分からないのは困るということでしょうか。しかし、映像作品によっては原作とは異なる設定やエンディングを用意する時があり、これがファンなどから反感を買う恐れがあるのも原作です。

オリジナル作品が少なくなった昨今。10月から南予地域で撮影が始まる「海すずめ」は、砥部町出身の大森監督(瀬戸内海賊物語など)の最新作です。また10月に最後の撮影がある「ディストラクション・ベイビーズ」もオリジナル作品。予め内容を知った安心感もよいですが、初めて観る期待と興奮も映画に求めたいですよね。